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奈良にとあるレコード屋さんがありました。今もあります。一時期あまり音楽を聴かなくなってしまったり、そのうちNapsterが流行ってしまったり、東京に引っ越してしまったり、Apple MusicやSpotifyなどのサブスクリプションの登場したことにより、CDやLPをめっきり買わなくなってしまい行かなくなったので、過去形の表現を使いました。
25年ほど前、社宅に住んでいた若かりし頃、会社帰りにその店に立ち寄って、ワクワクしながらレコードやCDを選び、大事に抱えて現実から逃避していたものです。店主マツダさんの手書きのPOPやアルバムの解説、あるいは直接聞く熱い演説が楽しみで、足繁く通っていました。
「激マスト」というのはマツダさん渾身の手書きPOPに添えられたキラーワードです。「絶対買え」でも「死んでも逃すな」、あるいは故内藤陳の「読まずに死ねるか」などいろいろ決め台詞はあると思うのですが、マツダさん流の最後のひと押し決めセリフの最高峰がこの「激マスト」なのです。
わたしたち客は「激マスト」のPOPがついているCDやLPを買わなくてはなりません。強制ではありませんが、買わずにいられないのです。もちろん目利きの店主のセレクトは完璧なので、一度買うと次なる「激マスト」が楽しみで仕方ありません。レコードを買いに行っているのか激マストを見に行ってるのかわからないほどです。
一通り子育てが落ち着き、なにかいい音楽探そうとしたとき、「あれ?なんか音楽の情報足りなくない?何見ればいいの?」と、この大検索時代において、実は羅針盤がないことに気づきました。マツダさんのように熱くレコメンドしてくれる人やメディアがないのです。幸い私は、オオサキ兄弟という雨宮兄弟に勝るとも劣らない戦闘力の友人がいるので、なんとか精神を安定な状態に保てておりますが、AIのレコメンドでは気持ちが伝わってこないのは明らかです。
亡くなられてしまいましたが、音楽ライターでいうと川勝正幸さん、映画でいうと淀川長治さんのような、「ともかく、迷ったら、あの人のよいというやつ見とけばいいのでは?」という羅針盤のようなものが必要なのではないかと、ふと思いました。
そこまでの力が私にあるかはかなり疑わしいのですが、我が子どもたちや、友人や後輩のために、「激マスト」というキラーワードの力を借りて、見ておかねばならない映画、読んでおかねばならない本、聴いておかねばならない音楽を、おせっかいにも伝えていこうと立ち上げたサイトがここです。一人では寂しいので、私一人だけでなく、信頼おける友人たちからの投稿も載せていければと思っています。ぼちぼちやっていきますので、ぼちぼち見に来てもえたら嬉しいです。画像は、激マスト代表格のフランス・ギャルです。
#music #book #movie
